北海道の場合はどうしても遠隔地なので、入ってくる商品が結構限られている部分があります。そういった部分をブランディアのネットワークを使い、見たこともないような商品や品種をお客様に紹介して、使ってもらいたい。
僕らの業界でもせり値がひとつの基準になっています。
他の市場が30円で、ブランディアが50円ということも正直あります。それでもどうしてブランディアから購入買頂いているか、様々なサービス、長年かけて築いた信頼関係からと信じています。ブランディアを信頼して、ブランディアから買ってもらうことを目指しています。
それは単価だけではない、人との付き合いや繋がりもあるだろうし、商売になれば、1円2円、何十銭という事も大事になってきます。私たちはお客様との繋がりを大事にしながら、お客様に喜んでもらえることを考えています。
通常の市場は市場寄りになってしまいます。それは生産地から荷物を委託で頂いて、販売している為です。簡単に言ってしまえば
その場その場で販売し、後の事はあまり関係ないという考えがあります。私たちは今の時代、それではいけないと考えています。
ブランディアは生産者と小売店の中間に立つ位置づけをし、どちらもお客様であり、どこかが一人勝ちしたら、長く続かない業界なので、そこを十分気をつけています。
市場は小売店からの声を生産地には10のうち、3程度しか言えません。それは委託で頂いている以上、出荷が止められる恐怖感があるからです。
しかし、残り7の部分を伝えないと生産地は良いものだと思って出荷するものも、小売店は求めていないものだったら売れるわけがありません。ブランディアが中立に立ち、小売店の声を生産者に伝え、どんな商品が求めらているかを説明する。
どっちにも儲けてもらうのが僕らの仕事です。どちらも良くしようという気持ちです。
一般消費者から雑誌を見て、品種指定されて注文があったりします。
そこはブランディアのネットワークを使って探します。ですが、お客様のイメージしたものと違うといったトラブルもよくあります。それは僕らも事前に今ないもの、例えばすずらんとか時期ではない花を持ってきてほしいと言われて、探す事は可能ですが、時期じゃない商品は品質が良くないものが多いです。今すずらんは時期ではなく、非常に良い状態ではないので、逆に別のお花が良いので、こういうものはどうですか?と勧めるようにしています。
結婚式といった一生に一度の時のものは特に神経を使っています。結婚式は当事者にとっては一大イベント。旬ではないものは品質が良くないものが来ることが多いので、事前にお客様にそれを伝えて、別の良いものを進めるようにしている。良くないものを用意しても、お客様の信用も落ちるでしょうから、気をつけています。
また、結婚式は何カ月も前から予定が分かっていますが、葬儀関係はいつ起きるか分かりません。用意するお花も、故人の思い入れのあるお花だったり、色だったりと要望は様々です。お花が足りない時、生産地まで集荷して、用意したこともあります。そういった事が出来るのは生産地と取引をしているブランディアならではの強みです。
特に姿勢はありませんが、どうせやらなきゃいけないなら売れている時も売れていない時も楽しくやるようにしています。
僕らは相場の中で生きているので、売れる売れない等、毎日毎日場面があります。例えば、生産者は80円で売ってほしいと言っても、その時の判断で60円で売ったりという事もあります。僕たちは実際売るのが仕事なので、そこは十分に気をつけて販売しています。
僕らが花業界に入った時は輸送事情も今と違い、販売方法もせり中心だったのですが、今はネット上での取引、相対取引が中心になっています。
一人ひとりの営業マンが社長で、その社長の集まりが市場であり、それがブランディアなんだと思います。生産者さんとお花屋さんの両方が良くなってもらえるように、組織・立場を超えて目標に向かって頑張れるように思っています。