生産者レポート

2011年 松・千両 産地レポート1

2011年11月18日

お世話になっております。営業事務の藤田です。


11月上旬に『松』・『千両』の生産日本一の茨城県波崎町に、鈴木と福田が行ってきました。

今年は「干ばつ」や「突然のスコールの様な雨」が多く、
大変な気候だったと各生産者の方からお話をお聞きしました。



先ずは『松』からご紹介いたします。

「鈴木レポート」

今年の『松』は若干、短い感じがしますが、その分葉が詰まり、葉色も緑で、品質は良好です。
生産も順調で出荷量は昨年並みとなりそうです。


松の生産は、黒松の種を植え4年ほどで出荷できるものを「若松」といいます。

「若松」は種の間隔をあけず密集して作られているので、枝は横に伸びず真っ直ぐ上に伸びます。

それに対し、「根引松」は根を切って植え、また根が出たら更に根を切り別の場所に植えと、
この作業を何度も何度も繰り返すことによって、松本来の曲がった感じを作ることが出来ます。
その為に「値引松」は手間も時間もコストもかかります。

生産者の1人、山口さんが栽培した刈り取られた直後の若松。


出荷は、松を圃場から刈り取り、仕事場で人海戦術を用いて「古葉」「茎に付いている余分な葉」を掃除して、
等階級ごとに選別し、出荷します。




山口さんの工場での作業風景。







4等の若松。長さを揃える為に余分な箇所を切っていきます。









整えられた2等の盛若松。









床に水が張っている冷蔵庫に等階級別に分けられた若松。
山口さんの若松は、葉5足5の理想を目指して生産中です。

生産者の山口さん。


この作業は、一番手間がかかり、また、作業をされている従業員の方の
8割以上が60-70歳と、かなりの高齢化が進み、人手不足という問題に
繋がり生産が伸び悩む原因となっております。
また、お花屋さんからの注文される規格が3等、カラゲ松に集中しており、
平均単価が再生産コストを割り始めているのも現実です。

注文価格は、

1等 @90
2等 @70
3等 @55!!(生産者希望価格は@60)
カラゲ松 @35!!(生産者希望価格は@40)

と、なっております。

運賃が多くかかる北海道地区で、この価格は良い値段だと思います。

他の種類の松も入荷しますので、よろしくお願いします。

松写真特集


清耕園さんの工場。なんと!体育館2個分以上の大きさです。





清耕園さんの整えられた若松







3等の若松の足の部分。清耕園さんの松は足も太く、葉の部分、
足の部分が同じぐらいの長さになる様に心がけて作られてます。





沢山ある若松の中から盛若松を選別している様子。
お稽古ごと等に利用されてます。
盛若松は 1000本ある松の中で1本あるぐらいのかなりレアな松です。

清耕園の社長の山本さん。
「お花屋さんが使いやすい松を作り続けたい」と

溝口 治右エ門さんの圃場の様子デス。
左が定植1年目の赤ちゃん松で・・・・











こちらが定植3年目の若松です。
順調に行けば、この若松達が来年、出荷される予定となります。











波崎産の松の大きな特徴は砂地で作られていること。
砂地だから良い松が作られるのでしょうか??
植物は奥が深いです。


『松』は以上となります。



続いて『千両』へ。

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